● データの持ち歩き、どうしてますか? ● |
「自分のパソコンで作ったデータを、他のパソコンで使いたい」というのは、大変よくあるお話です。
今回は「データの持ち歩き」について、お話したいと思います。
● フロッピーディスク ● | |
容量 | 1.44MB |
良い点 | ・昔から使われており、馴染み深い。 ・世間に普及されている。 |
弱点 | ・容量が少ないので、大きいデータを保存できない。 ・データが破損しやすい。 ・最近のパソコンは、フロッピーディスクドライブを標準装備されていないモデルもある。 |
おそらく、ほとんどの方が「データの持ち歩き」といえば、フロッピーディスク(以下FD)を連想されるかと思います。実際、一番多く使われている媒体でしょう。 ですが、時代の流れとともに、FDも劣勢になってきていることは確かです。上に挙げた弱点の中で、一番よくあるのが「1つのファイルサイズが大きすぎて、FDに収まらない」というパターン。図の多いWordやExcelのデータを作成すると、FD容量の1.44MBを超えてしまうこともしばしばあります。 落し穴としては、FDドライブを装備していないノートパソコンが増えたことでしょうか。(その場合、FDドライブはオプションとして別途購入する必要があります) 今後はデータを持っていった先のパソコンにFDドライブがあるかどうか、予め確認しておく必要があるかもしれませんね。 |
● CD-R/CD-RW ● | |
容量 | 650〜700MB |
良い点 | ・最近のパソコンは、ほとんどの場合標準でCD-ROMドライブが装備されているので、データを読み込むのが容易。 |
弱点 | ・データを作成する側のパソコンに、CD-RW機能がないと、データを書き込めない。 ・データを上書き保存できない。 |
弊社では最近、この方法が主流になりつつあります。 ただし、データを作成するパソコンがCD-RWドライブを装備していなければ、データを作成できません。データの書き込みも、専用のツールを使う必要があるので、慣れるまでは少し手間がかかるかもしれません。 媒体がCD-RWの場合は、データが不要になったらデータを消去して再利用できますが、CD-Rだと1度の書き込みしかできません。このような特性上、「データを編集し、上書き保管をする」といった作業はできませんので、ご注意ください。 CD-RやCD-RWは1枚あたり数十円〜数百円で購入できます。再利用のできるCD-RWの方が割高になっております。 以上、データ作成側に色々と制限はありますが、最近のパソコンはCD-ROMドライブが標準装備されているので、データを譲ったり参照したりするだけなら、ある意味、FDより汎用性が高いかもしれません。 |
● MO(光磁気ディスク) ● | |
容量 | 128〜640MB |
良い点 | ・CD-R/CD-RWと違って、データの上書きができる。 |
弱点 | ・データ作成側/読み取り側共に、MOドライブが必要。 |
MOドライブさえあれば、FDと同じような感覚で使用できます。もちろん、データの上書き保管なども容易です。データバックアップ用に使用されるのもいいかもしれません。 ただし、MOドライブはあまり一般的に普及されていないので、MOを使用したい場合はデータを持っていった先のパソコンに、MOドライブがあるかどうかを確認しておく必要があります。 MOドライブは2万円程度から、MOディスクは1枚あたり数百円で購入できます。 |
● USBメモリー ● | |
容量 | 32〜256MB |
良い点 | ・USBポートを持っているパソコンなら使用できる場合が多い。 ・媒体がコンパクトで持ち運びに便利。(100円ライターより一回り小ぶりのサイズです) |
弱点 | ・Windowsのバージョンによっては、使用前にデバイスドライバーのインストールが必要な場合もあります。 ・Windows NTでは使用できません。 |
あまりメジャーな媒体ではありませんが、なかなか便利なのでご紹介いたします。 ここ4〜5年のうちに発売されたパソコンには大抵USBポートが装備されています。USBメモリーとは、このUSBポートに直接差し込んで使用する、スティック型の記憶媒体です。FDと同じような感覚で使用できます。 Windows XPや2000が稼動しているパソコンなら、大概、USBメモリーをUSBポートに差し込むだけで認識されます。(ただし、Windows95・98の場合は使用できなかったり、使用前にデバイスドライバーのインストールが必要な場合もあります) 使用するUSBメモリーにより、サポートするパソコン環境や仕様が異なりますので、予め確認しておく必要があります。値段は容量により異なりますが、3000円〜1万円程度です。 |
[備考]
*今回は「データの持ち歩き」ということで、物理的に持ち歩ける媒体をご紹介しましたが、「データの受け渡し」だけなら、Eメールを使うという手もあります。
ただし、添付ファイルのサイズには要注意。送り先の環境が分からない場合は、1MB程度を限度と考えましょう。メールを受信する環境がモデムでのダイヤルアップ接続だと、1MB程度の添付ファイルでも、受信に時間がかかる場合があるからです。
また、プロバイダーによっては、一通のメールのサイズを制限している場合もあります。(制限値は様々ですが、数MB程度の場合が多いかと思います)
*ファイルサイズが大きすぎる場合、圧縮ツールを使って、サイズを小さくする方法もあります。ExcelやWordのファイルなら、10分の1程度まで圧縮できます。
いかがでしたでしょうか。筆者は先日、上でご紹介したUSBメモリーに救われたことがあります。 ネットワークにはつなげられない、CD-RWも装備していない、もちろんMOドライブもない、圧縮してもFDに収まりきらない……といったファイルをどうしてもバックアップする必要があった際に、USBメモリーを使ってみたところ、その使い勝手の良さに感動しました。 あまり知られている媒体ではありませんが、「これは!」と思った方は、どうぞ一度お試しください。